* 月の終わり *

-the night with no moon- part.3











……。
なんだろう、この気持ち。
分からない…。
分からないのだけれど。
妙な不快感だけは分かる。

英二…。

本当に、独りにして良かったのだろうか。
いっそのこと連れて来てしまった方が良かったのだろうか。

「……」

いや、きっとそれは許されない。
それは分かっている。
分かっているけれど……。


「エイ、ジ……」


愛する者の居ない場所では、
天国も何も無い、ということに気付いた。




  ***




何日が経っただろう。
それすらも分からなくなっている。
起きていたか眠っていたかも分からない。
疲労感や空腹感も感じられないこの世界では、
時間の感覚さえも無くなってくる。

唯一つ分かるのは、
孤独感。

何故だろう。
幸せな場所のはずなのに。
平和な場所のはずなのに。

英二なしでは、俺は幸せになれないと言うのだろうか。



「英二…」



ぼそりと呟いた。
数秒後に、英二から返事が聞こえた気がした。
気のせいなのだろうけど。

でも、もうすぐだ。

何故かは分からないけど、もうすぐだって。
そんな気がした。


月の出ない夜。
闇にはならない夜。

昨日か今日かも、分からない日々。


早く、明日になって欲しいと思った。

























なんか、大石まで病んでます。(苦)
当初の予定と随分違いますが…。(ぇ
こっちのほうがストーリー的に纏まる、よう、な?(疑問系)


2003/04/14