大石……!
「ハァ……っ」
もと来た道を戻った。
さっき、大石と話してた場所まで。
でも、もう居なかった。
「……大石」
オレは大石の家に向けて走り始めた。
追いつけるか…もう家の中に居るのか。
そうしたら出てきてくれるかな…と思っていると。
「大石っ!」
「―――」
遥か前方に大石の背中を見つけて、
オレは思いっきり叫んだ。
大石は足を止めてくれた。
全速力で走って。
1m手前で飛んで。
背中に、思いっきり抱きついた。
「……英二…?」
「大石…!」
ぎゅっと腕に力を込めた。
「どうしたんだ、さっき、お前の方からさよならって…」
「ごめん、オレ何も知らなかった」
「……」
「オレが好きなのは、大石だけ。大石だけだからっ!」
「英二……」
大石はオレの腕を振り解いた。
やっぱダメなの、と思うと、
大石は正面を向き直して、オレを抱き締めてくれた。
「大石…!」
「――」
大石は笑顔だった。
久しぶりに近くで見れた、大石の笑顔だった。
オレも、つられて笑みが零れた。
大石は笑いながら言った。
「今日、うち来る?」
「!」
大きな太陽の下に、久しぶりの大石の笑顔。
また、戻ってこれたような気がしたんだ。
「――うんっ!」
何があったって、
最終的に辿り着くのは、
ここしかないんだって……。